「お宝」 いろいろ

本棚を整理していたら、いろいろな「お宝」たちとの再会を果たしました。

上の写真は、雑誌「モダンリビング」(婦人画報社)1997年11月号です。

「和の住まいとインテリア」を特集する記事のなか、若き日の仮屋崎省吾さんの姿があったり、建築史家で建築家の藤森照信さんの自邸「タンポポハウス」の竣工後まもない様子が掲載されています。

雑誌「室内」(工作社)の2006年3月号、休刊前の最終号です。

キッチンの特集と併せて、前身の「木工界」 (昭和27年創刊)から50年あまりの歴史を振り返った過去のインタビュー記事などが集められていて、そこには若き日の安藤忠雄さんや田中一光さんの姿も見えました。

こちらは、左官屋さん特製の「本漆喰(しっくい)カタログ」(2011年)です。

当時、お世話になっていた渡部左官店(出雲市)の社長さんが、本漆喰のできあがるまでの工程を写真に収め、冊子にまとめて施工後に届けてくださいました。写真は冊子の1ページ目で、上段が布海苔を煮詰めているところで、下段は煮詰めたものを漉しているところです。

ざっくりした工程を記せば、

1:布海苔 (フノリ科の海藻) を大量の水から煮詰める
2:1を漉す
3:2にスサを混ぜる
4:3に貝灰を混ぜる
5:4に桐油を混ぜる

となるのですが、調合された製品を現場で混ぜる漆喰しか知らなかったところに、(知識としては一応知っていたものの)まさかこのタイミングで海藻から煮出した本漆喰に出会えるとは予想しておらず、事前に「布海苔からつくるよ」と教えてもらっていれば絶対に見に行ったのにと悔しがったものですが、あらためて冊子を読み直しながら、これも間接的とはいえ相当に貴重な経験だと思っています。結局私が関わった本漆喰の現場は、これまでにこの一回きりで、しかし生で見たかったなあ・・・

冊子には、現物の布海苔も一緒でした(渡部さん、貴重な資料をありがとうございましたm(_ _)m)。

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