「廻り土間の家」は先日、地盤改良工事をおこないました。
支持地盤が比較的浅いところにあったため、杭打ちなどをおこなわない「表層改良」を選択したのですが、今回はその様子をご紹介します。
上の写真は、重機搬入を済ませ、改良する範囲をマーキングしているところです。この後、施工区分のマーキングをおこない、改良用のセメント系固化材の搬入をすませてから、作業を開始しました。
作業は、もっとも奥になる、敷地南東側からはじまりました。バックホウが吊り下げているのは、セメント系固化材です。
掘削をはじめると、支持層が、ほぼ調査データの深さに見つかりました。上の写真の赤茶色の部分から下層が、南東角地の「それ」です。ここから上層(=「軟弱な地盤(層)」)に、良質土(掘削した土から、植物の根や礫などを除いたもの)と固化材を混ぜ合わせて転圧した、改良地盤(層)をつくります。
この工法は、一般的には「地盤から2.0mまでの深さに支持層がある場合」を目安として選択されることが多く、くい打ちなど、他の工法に比べて「表層」の地盤を改良することが、その名前の由来であるようです。
今回の支持層の最深部分は、「地盤から約1.0m」でした。規定に基づき、厚さ(深さ)が50cmを超える層については、50cm以下ごとに2層に分けて改良(良質土作成、固化材混入、撹拌、転圧)をおこないながら、作業は、前半戦は快調に進んでいたものの、次第に掘削土中の植物根と礫の割合が増えてきて、後半は、良質土作成にかなり難儀されたようです。が、全体的には工程どおりの工事進行でした(ありがとうございます)。
敷地全体の改良がひととおり終わったところで再度転圧、水撒きをして締め固めて、作業は無事終了しました。採取した試供体の強度検査も合格し、シグナルブルーとなった現場は、来月初旬に着工の予定です。