
これまでを振り返ると、床下や小屋(天井)裏に入る機会には、割と多く「恵まれて^^」きたようです。先日も築後約30年のお宅に伺ったのですが、今回はその様子をご紹介します(ブログでのご紹介は、調べてみたら 約10年ぶり でした)。

伝統的な 和小屋(わ-ごや) で構成された小屋裏空間です。この空間が「遮熱層」となって、

夏場の日射による輻射熱が室内に伝わることを断熱材(上の写真の下部に見える、白い布団のような一団)とともに防いでいる様子を確認できます。小屋組への水平力を支える、小屋筋交いもバランスよく配されています。

床下に移動すると、断熱方法はいわゆる「床断熱(この年代では最も一般的です)」であることがわかりました。根太(ねだ)の間に納められている、「白い板状」が断熱材なのですが、よく見ると、断熱材の落下防止のために、野地板(上の写真の右上の板材)が張られていました。「30年前はこのような納め方もあったのだなあ」※と、当時の現場の皆さんの工夫の跡を知る、よい機会にもなりました。
※現在では、専用の金具(ピン)を用いたり、断熱材自体が「耳付き」となっていて落下防止の機能を備えていたり、そもそも床に断熱材を配置せず、「基礎断熱」とするなど、いろいろな手法があります。