
台風7・8号の影響なのか、ここ数日雨降りが続く境港です。皆様お住いの地域はいかがでしょうか?
振り返ってみても個人的には、6月に台風が到来した記憶がなく、「前回、この時期に台風が本州上陸したのはいつだろう?」と調べてみたら、2012年の台風4号以来であるようです。そこで今回は、「建物に影響を及ぼす、風のちから」について、我が身の復習を兼ねて整理してみます。もしよろしければ以下、しばらくおつきあいください。
ニュースなどで台風の勢力をあらわす際、
「最大風速」(10分間の平均値)、
「最大瞬間風速」(3秒間の平均値)、
といったように、ふた通りの風速を使い分けていますが、建築基準法において対象となるのは、10分間の平均値である「最大風速」です。具体的には告示第1454号にて、地域によって想定される風速が、30~46m/秒の範囲で定められています。
弊社事務所のある境港市は、「最大風速30m/秒」が想定される地域です。気象庁の観測記録を調べると、境港における、最大風速の最大値は19.5m/秒(最大瞬間風速では42.0m/秒)で、1991年に発生・上陸して「戦後最大級」と警戒された、19号台風で計測されたものでした。
秒速30m/秒を時速に直す※1 と108km/時、「時速108キロ」です。この風を面積1㎡の壁が受けた際の速度圧を計算する※2 と、およそ54kgとなります。仮に、2階建て40坪程度の住宅の外壁の、ある一面が50㎡であった場合、その外壁面が受ける風のちからは、54kgの50倍である2,700kg、2.7t にも達します。
上の値に、建物の形状と高さ、建物周囲の環境などを考慮・加味したものが、建築物の構造計画時に求められる風圧力で、一般的な木造住宅の場合、風を受ける面に直交する壁(耐力壁)が、その構造的な強さの根拠となります。
空気の密度は、水の「1立米あたり、1,000kg」に対して「1立米あたり、1.2kg」と非常に小さく、普段その存在を意識することはないのですが、集めることでヨットの推進力になったり風力発電のエネルギー源となる反面、私たちの生活を脅かす脅威にもなり得るのだと、あらためて思い直しています。
※1
30*3,600÷1,000=108
※2
1/2*0.12*30^2=54






