年末のご挨拶

今年も残すところあと僅かになりました。冬至から5日経った今日は、冬至からおよそ5分ずつ、「日の出からの時間と、日の入りまでの時間」が長くなっています。

そしておそらくこの先、たぶんだいたいお正月の朝の、新聞を取りに玄関へ向かう頃に私は「なんだか、夜が明けるのが早くなったなあ」と、例年通りに素直に喜んでいそうです(毎年そう^^;)が、決して逆戻りせず、僅かずつでも着実に、昼が長くなり続けたその先に控えている春の感触が、素直に嬉しいのです^^

今年は、例年以上に時間の流れが速く、それこそ一日・一週間・一月が、まさに矢が飛ぶようにあっという間でした。この時期の山陰には本当に貴重な、穏やかな気温・気候も相まって、なおさら今が年末であることを実感できずにいた、のですが、昨日からの雪と寒さに「我に返った」思いです^^

今年一年は皆様にとって、どのような一年でしたか?

弊社としては、昨年偶然に立ち寄った分水嶺の先が、その流れと水嵩を次第に強め・増してゆくのを目の当たりにして、不可逆性という言葉の意味について、いろいろと感じ考えさせられた一年でした。そしてあらためて、ここから先に繋がってゆくための手掛かりを掴めた一年であったようにも感じています。

個人的には今年も健康で、現場での事故も無く、無事に一年を過ごすことができました。家づくりに関して、そして建築全般について、皆様にお知らせしたい話題を可能な限り当ブログでお伝えできるよう、引き続き精進(来年は、更新間隔を空けることなく^^;)してまいります。最新の話題とともに、時折の「お蔵出し」にもご期待いただきながら、変わらずお立ち寄りいただければ幸いです。

尚、弊社の年末年始の休業期間は下記のとおりです。

(休業期間)
12月28日(日)から1月4日(日)まで
※新年は1月5日(月)より、業務開始します。

時節柄、くれぐれも体調など崩されないよう、どうぞご自愛ください。
来年も変わらぬご高配を賜れますようお願い申し上げ、年末のご挨拶とさせていただきます。

それでは皆様よいお年を^^/

渡辺浩二

竣工「みんなのリカバリープレイス」改修工事

今夏より設計を進めて秋に着工した「みんなのリカバリープレイス」改修工事は、本日竣工しました。

既存空き家の用途変更を伴う改修計画は、個人的には今回がはじめてのチャレンジでしたが、これまでの経験、特に各種リノベーションの経験を活かしながら、なんとか無事にお引渡しすることができました。

振り返ると今回は、さまざまな制約があるなかで、計画全体から見た内容の濃淡、メリハリ(何を選択するのか、そして何を選択しないのか)について、これまで以上に気を配りながら臨み、運んだように感じています。

昨夕、お引渡し前のクリーニングが終わり、通りから全体の仕上がり具合を眺めていたのですが、外にひろがる灯りが、長い空白の時を経て息を吹き返し、就労支援の事業所として、あらたに歩みだす建物の喜びの光にも見えて、いっそう嬉しい気持ちになりました。

続「みんなのリカバリープレイス」改修工事

「みんなのリカバリープレイス」改修工事は、順調に工程を進めて、先日、壁面下端などの足元の立ち上がり部分(「巾木」と呼ぶことが多いです)のモルタル塗りをおこないました。

当初は建材製品を貼り付ける予定だったのですが、壁面に予想以上の不陸が見つかり、「人の手で微調整しながら仕上げる」ことができる、モルタル塗りに設計変更をおこないました。

施工は、当ブログでおなじみの、城岸(じょうがん)左官工事店さんにお願いしました。お話を伺うと城岸さん、先日閉幕した大阪・関西万博の「ポルトガル館」 の左官工事を担当するために、2か月ほど大阪のビジネスホテルに仮住まいして、現場の夢洲まで通われていたそうです。

報道されるように工期など、いろいろ大変なこともあったそうですが、貴重な経験だった、とのことで、今回もその腕を存分に振るってもらいました。

左官工事で「足元を固めた」現場は、これより塗装工事で細部の色バランスを整えて、内装仕上げをおこないます。

「みんなのリカバリープレイス」改修工事

「空き家再活用」の計画です。長らく使われていなかった店舗併用住宅を「就労継続支援事業所(B型)」に用途変更・改修します。

今夏より設計を進め、先日着工しましたが、例によって「壊してみないと分からない」改修工事の難しさと面白さに板挟みされながら、現場は日々順調に進んでいます^^/

西伯郡(南部町)の計画です。

階段基準の合理化について

建築基準法は1950年の成立から、時代の変化に沿った改正を重ねて今日に至っています。

改正は、安全性を高めるなどの、規制を強化する方向の改正であったり、あるいは素材や測定方法などの技術的な進化を考慮した、緩和に向かった改正であったりと様々ですが、通底する考えは、その改正によって、より使いやすく暮らしやすい、「よりよい建築物」の実現で、これからも、さらに「よい」建築物を目指した改正は続いてゆくでしょう。

今回は、平成29年(2017年)に施行※された、「階段に関する基準の合理化」についてご紹介します。というのは、この合理化が頭に入っているか否かで、主に「既存住宅を住宅以外の用途へ再利用する」際の、計画内容が大きく異なってくるからです。

建築基準法での階段の規定は、その建物の用途等に分けて、具体的な各寸法が施行令第23条に定められていますが、

上の図のように、この合理化(改正)によって、一例として、既存住宅をシェアハウスに用途変更するケースを考えると、それ以前であれば、大多数が「階段の段数を増やす(=かなり大掛かりな工事になる)」計画を盛り込まないと成立しなかったものが、既存の階段に手摺とノンスリップ材を追加することで済みます。

安全性を担保したうえでの工事範囲の縮小は、同時に不必要な工事コストを削減し、「既存」建築物を再活用する、といった観点からもこの改正は、非常に理にかなったものであったと言えそうです。

加えて添えると、この合理化(改正)は、その基準が「既存建築物の再活用に限る」と限定されずに条文に載ったことで、結果的に既存建築物の用途変更「以外」の計画において、たとえば狭小地での増築や新築計画の可能性も広げている、その点についても注目すべきであると個人的には思っています。

※以降、令和元年に、階段の奥行き(踏面)寸法を緩和する改正がおこなわれています。