残暑お見舞い申し上げます。

梅雨空を見上げることが長かった7月でしたが、梅雨明けするとやはり暑いですね。皆さんのお住いの地域はいかがですか?

予報によると、しばらく暑さはつづくようです。これから外で作業をされる方も、室内の方も、間もなくお盆休みの皆さんも引き続き頑張られる方々も、適度な休息とこまめな水分補給の合わせ技で、くれぐれもどうぞ、ご自愛ください。

床下調査と防蟻処理 (メイキングオブ 「広い縁側の家」 )

今回は、昨年秋に竣工・お引き渡しとなった「広い縁側の家」の、床下調査と防蟻処理工事について、ご紹介します。

既存住宅の改修計画において、まず最初にしなければならないことは、「その建物の劣化度、傷み具合がどの程度なのか」を調べることです。

そうして調べた傷み具合をみながら、「改修計画を進めても問題ないのか」どうかを判断するのですが、その判断への重要な資料となるのが、床下の現況調査です。

調査は一昨年の秋、クライアント様、調査員さん、不動産業者さんと私の4名が現地集合して、おこないました。

和室の畳をめくり、座板を外して設けた進入口から、ヘッドランプとツナギと手袋と長靴で完全武装した、調査員(S社Mさん)さんが、床下へ潜入します。

潜入からおよそ20分後、ひととおりの調査を終えてMさんが戻ってきました。「撮れたて」の床下写真をみせてもらいながらのレクチャーによると、基礎立上りの一部に蟻道(シロアリ自作の、地中から木材をつなぐ通り道)の跡があったようですが、現在、シロアリは生息していない、とのことでした。

トイレと浴室の床下については構造上進入できず、解体後でなければ確認できなかったものの、それ以外の箇所については蟻害や腐食などは見つからず、仮に、トイレと浴室の構造材の全てを交換をすることになったとしても、その範囲に留まるならば想定内です。事前に確認していた小屋裏の状況とあわせて、これならば、本格的に改修計画を進めても大丈夫、問題ありません。

このような「ドキドキからホッとひと安心」を経て、耐震診断、基本設計、実施設計、積算見積と、耐震助成の交付決定までの諸申請を経たのちに着工した現場では、床構造が整ったところで「建物にシロアリを寄せ付けなくする工事」である、防蟻処理工事がはじまりました。

防蟻処理は、ホウ酸を用いた薬剤散布を選択しました。自然素材で人体への悪影響が無いことに加え、薬剤の効果、将来的な再検査と補償の費用とをあわせた時間当たりのコストを物差しにして比較検討すると、何種類かの選択肢のうちで、ホウ酸処理が最適、との答えにたどり着きました。

薬剤散布は、土台から1mまでの全ての木部、玄関、トイレと浴室と洗濯脱衣室とキッチンなどの水回りについては、土台から小屋梁までの全ての木部に対しておこなわれました。

上の写真は、洋室西側壁面の処理後の様子です。薬剤処理(=濡れ色)の様子は、土台や柱などよりも、外壁下地のパーティクルボード(柱の奥の焦げ茶色)のほうが、比較的わかりやすいかもしれません。

こちらは脱衣洗濯室です。先述のように、玄関および水回りへの薬剤は、小屋梁(土台から約2.7m上部)まで、散布されています。

以下は「恥ずかしながら・・」の余談です。

今回の工事範囲を、一般的な薬剤処理の「建物外周部の、地盤面から高さ1mまで」であると思い込んでいた私は、ここなら大丈夫だろうと、建物内側の一角と外周部の地盤面1m以上の位置に、工程管理用のホワイトボードなどを避けて置いていたのですが、先述の通りの絨毯爆撃(建物構造にとってはより良いことなのですが)によって、丁寧に養生してもらった隙間から僅かに薬剤が付着してしまい、一部分が「がさがさ」※になってしまいました(^^;

その後の現場の様子(ブログ)については、こちら からご覧ください。

※その後の水拭きで元通りになって、無事、現場復帰^^しました。




建築模型(彦名の家)

「家づくりの流れ」 でも触れていますが、弊社は原則、基本計画案がまとまった段階で模型を作り、クライアント様にご覧いただいています。

「縮尺50分の1」の模型を使って、

・室内と外観のボリュームや質感
・室内への自然光の入る様子や視界の「抜け」具合
・外部からの建物の見えかた

などについてご確認いただくのですが、今回は、先日お渡しした模型をご紹介します。

敷地は、西側、南側の、ニ方の道路に面しています。西側道路(上の写真の左上斜め)は、幹線道路へ通じる地域の主要な路線のひとつで、交通量は多くはないものの少なくもなく、庭に面する南側道路(同左下斜め)は、隣の敷地への進入路です。

今回の計画では、
利便性に富むけれど(比較的)騒々しいであろう西側には「閉じながらも招き入れる」要素を、陽の光を取り込みたい南側には「開きながらも閉じる」仕掛けをそれぞれ備えた、配置・平面・空間構成を、クライアント様と打ち合わせを繰り返しながら探ってゆきました。

ふたつの道路が交わる、南西方向から見た敷地と建物です。

西側道路(写真の左手)に面して、駐車場・駐輪場とアプローチ、そして玄関を設けてこの建物の「顔」としました。西側の外壁は、ウッドデッキに面する部分を袖壁にして道路からの音や視線を遮り、そこからさらに続く木製スクリーンで、パブリックとプライベートを緩やかに区切ります。

こちらは南東方向から見た、敷地と建物です。

屋根付きのウッドデッキは、弊社のこれまでの事例のように、将来的なバリアフリーの通路と、ウチとソトとを繋ぐ緩衝地帯となるように設けています。

加えて今回の計画では、ウッドデッキに面する、南側の大開口に加えたひと工夫(クライアント様からのご提案です。S様ありがとうございました。)により、南側道路を通行される方との「距離感の濃淡」の調整が可能となりました。常時の視界の「抜け」については、吹抜を介して室内と空とを繋ぐ、西側壁面のハイサイドライト(ひとつ前の写真の、横長のFIX窓)などから得る計画です。

写真手前の敷地東側は、来客の多いクライアント様の生活スタイルにあわせ、臨時の駐車スペースやバーベキュー、薪割りなどに使えるフリースペースとして、 広さに余裕を持たせています。

鳥取県米子市の計画です。

地盤改良工事(廻り土間の家)

「廻り土間の家」は先日、地盤改良工事をおこないました。

支持地盤が比較的浅いところにあったため、杭打ちなどをおこなわない「表層改良」を選択したのですが、今回はその様子をご紹介します。

上の写真は、重機搬入を済ませ、改良する範囲をマーキングしているところです。この後、施工区分のマーキングをおこない、改良用のセメント系固化材の搬入をすませてから、作業を開始しました。 

作業は、もっとも奥になる、敷地南東側からはじまりました。バックホウが吊り下げているのは、セメント系固化材です。

掘削をはじめると、支持層が、ほぼ調査データの深さに見つかりました。上の写真の赤茶色の部分から下層が、南東角地の「それ」です。ここから上層(=「軟弱な地盤(層)」)に、良質土(掘削した土から、植物の根や礫などを除いたもの)と固化材を混ぜ合わせて転圧した、改良地盤(層)をつくります。

この工法は、一般的には「地盤から2.0mまでの深さに支持層がある場合」を目安として選択されることが多く、くい打ちなど、他の工法に比べて「表層」の地盤を改良することが、その名前の由来であるようです。

今回の支持層の最深部分は、「地盤から約1.0m」でした。規定に基づき、厚さ(深さ)が50cmを超える層については、50cm以下ごとに2層に分けて改良(良質土作成、固化材混入、撹拌、転圧)をおこないながら、作業は、前半戦は快調に進んでいたものの、次第に掘削土中の植物根と礫の割合が増えてきて、後半は、良質土作成にかなり難儀されたようです。が、全体的には工程どおりの工事進行でした(ありがとうございます)。

敷地全体の改良がひととおり終わったところで再度転圧、水撒きをして締め固めて、作業は無事終了しました。採取した試供体の強度検査も合格し、シグナルブルーとなった現場は、来月初旬に着工の予定です。

ブログ、引っ越しました。

これまでお世話になっていた、プチホームページサービスさんのサービス終了に伴い、本日1月31日より、弊社ブログをこちら(ロリポップ!さん)に移転しました。

これまでの記事についても、同様にご覧いただくことができますが、改行やリンク先アドレスの手直しがまだ完了していないため、やや読みづらいです。すみません。

修正作業は逐次進めてゆき、新規投稿についても現在準備中(2月7日(金)の更新予定です)です。また、お立ち寄りいただければ幸いに存じます。

ブログへのアクセス方法は、これまでどおり弊社ホームページの「ブログ」からもご覧いただくことができます。が、旧アドレスからは繋がらなくなっていますのご注意ください。新ブログの独自ドメインは、まもなく取得予定です。

以上、いろいろとご不便をおかけしますが、変わらぬご愛顧のほどお願い申し上げて、ブログ引っ越しのご挨拶とさせていただきます。

2020年1月31日

渡辺浩二