①構造
②断熱
です。
安心して心地よくすごせることとは、その家に求められる基本であり、最低限クリアしなければならないハードルです。そしてそのハードルは、家が建っている間ずっと超え続けなければなりません。
今回は、そのハードル超えを担保するもの、家の耐久性について書きます。
日本住宅性能表示基準には、
・耐久性と
・メンテナンスのしやすさ
について仕様が定められていて、等級分けされています。これらは長期優良住宅の認定基準のひとつです。
①建物への水分(水蒸気)のコントロール
②点検口など、メンテナンスを見越した設計の具体的な指標、
③耐久性からみた樹種の分類、
です。
①では、腐朽やサビやカビやシロアリの発生を防ぐよう、水・湿気が過剰に流れたり、留まったりしない工法が定められています。
以前の ブログ で触れましたが、あたためられると上昇する空気の特性をいかした、外壁通気と小屋裏換気の工法は、結果的にに漏水防止と除湿の役割も果たしています。
②は、配管と構造体との関係や点検口設置の義務、点検スペースの寸法など、③には、湿度の多い地盤面付近に使う木材は、ヒノキやヒバ(または薬剤処理品)などの使用が定められています。
地味であまり目立たないですが、どれも重要です。
流れ込んだ空気が壁の中で冷えて露となって(結露して)留まり、その水分がカビなどを招くものですが、結論からいえば、この結露の原因は「不適切な空気の流れ」です。そこに使用される素材自体の違いは直接には関係ありません。
最近でこそ、この種の誤解はだいぶ減ってきた印象ですが、どうぞ誤解なさらぬよう。
これらは設計、施工時にも一目では判らないほどに、仕様・コストのどちらともに些細な違いでしかないのですが、完成後数十年におおきな違いを生む要因だろうと、私は考えています。
次回は、火災時の安全性について書きます。