シェール革命

11月も中旬を迎えて、境港でも朝夕は特に冷えてきました。事務所の窓はすべて北向きなので日差しが入らず、晴れの日でもけっこう寒いです。今週から石油ファンヒーターを出しましたが灯油、年々値上がりしていますよね・・・

先日テレビをみていると、米国のシェールガス採掘のプラントが生産を本格化して、このぶんならば今後数百年分の全世界へのエネルギー供給の源になるだろうとのことでした。そこにあるのはわかっていたものの、技術面・コスト面で難しかった、地中深くの岩盤(シェール)に染込んでいる石油と天然ガスの採掘を約10年かけて実用化したとのことで、エネルギー供給の常識を根底から覆す意味で、この技術革新を「シェール革命」と呼ぶのだそうです。

これまでなんとなく耳にはしていたものの、そこまで進んでいたとは露知らずで、びっくりしてから己の勉強不足にがっくりしました。ともかく朗報にちがいありません。

世界のエネルギー供給、そして弊社の光熱費問題について明るい見通しをたててくれた採掘技術の進歩ですが、そうした進歩を背景にした、これからめざすべき更にエネルギー効率のよい建物とは、今後どのようなものになるのでしょうか?

まずは「今」求められていることがらを整理すると、いずれも基本的なことがらですが、

一定水準への仕様と工法は既に確立されている住宅の省エネ性能、維持管理性能について、リフォームを含めてその状況に合わせた適切な仕様選定と施工時の管理を徹底すること、

施工性と完成後の使い勝手までをよくよく検討したうえで仕様のグレードを部分ごとに使い分けて、健全なコストダウンを生み出すこと、

そして、長いあいだ暮らしてもらえる快適な空間構成とデザインを提案し実現することで、建物の建て替えによる環境負荷を減らすこと、

の3つにまとめることができそうです。

これらの延長線上にみえるこれからの住宅とは、こうした基本的なことがらのひとつひとつに丁寧に取り組んで精度を高めてゆくなかで見えてくるものでしょう。具体的には現在の仕様を前提条件にして、エネルギーを消費はするけれど、浪費はしないための仕様づくりがより充実してゆくのではないかと予想しています。

引き続き、いっそう精進します。

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