God is in the detail

シェール革命の話題に触れた折、そういえば京都議定書、批准のあと今はどうなっているのだろうと調べてみました。温室効果ガスの「マイナス6%」って、達成されたのでしょうか?

11月20日の朝日新聞によると、
「環境省は19日、日本の2012年度の温室効果ガス排出量(速報値)は13億4100万トンで、京都議定書の基準年である1990年比で6・3%増となったと発表した。議定書で「90年比6%減」が義務づけられている08~12年度の平均は1・4%増だが、森林による吸収分や排出量取引などの「京都メカニズム」分を差し引くと8・2%減で、義務達成が確実になった」とのことで、これで1回目のチェックポイントの「第一回約束期間」の目標をクリアしたそうです。

続いて11月17日の東京新聞をみると、
「排出量は、リーマン・ショックの影響で経済が停滞したため、09年度の排出量が急落したほか、森林による吸収や、国や電力業界が海外から購入した排出枠の効果もあり、最終的に目標を上回る削減が実現した。だが、原発事故後は急増し、11、12年度の排出量は基準年を上回る水準となっている。」そうで、この先も温暖化対策の強化は必須だと締めています。

余談ですが二紙を読み比べてみると、

朝日新聞には原発停止によるCO2排出量の増加
に関しての記述が無く、

東京新聞では純然たるCO2排出量は結局増加したこと
の記述が漏れています。

2回めのチェックポイントの「第二約束期間」は2013年~2020年で、いまのところの日本の目標値は、2005年を基準としてのマイナス3.8%となっています。

幸いなことに木質構造を扱うことが主たる業務なので、木材伐採によるカーボンオフセット(=二酸化炭素の相殺)には僅かながらでも関われているかなあとは思うものの、個人的には寒いのが苦手でしかも事務所の暖房は化石燃料頼りといったあまり胸を張れる状況ではないのですが、暖房の設定温度を下げるためにひざ掛けを用意したのは、予想以上に「ワタナベの温暖化」には効果的でした。

そのほか私にできることといえば、少しでも快適に長く使っていただけるような間取りの提案やメンテナンスの楽な設備設計、風のよく抜ける窓の配置などの細部をその案件ごとに丁寧に取り扱うことくらいしか思い浮かびませんが、そこからはじまる省エネもきっとあるのだと思います。

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