受賞の報告です。

このたび、「第37回 住まいのリフォームコンクール」 の住宅リフォーム部門において、昨年竣工した 「広い縁側の家」 が、優秀賞に選ばれました。

今年の春、建築確認の申請に建築住宅センターさんに立ち寄ったとき、たまたま棚にコンクール応募のパンフレットを見つけ、そのパンフレットに誘われるがままに応募していたのですが、先日、まさに「忘れたころの吉報」が届いて、かなり驚いています。

ですが同時にこの受賞は、クライアント様、現場の皆さん、本計画に関わってくださった関係者全員が、それぞれの持場で知恵を絞り、汗をかきながら、「面白がって」 計画を進め積み上げていった結果に対しての評価、賞でもあるわけで、そのことは素直に嬉しく、皆で胸を張りたい気持ちでもあります。

なので、

おめでとうございます。そして、ありがとうございました。

GoTo 粟島 (あわしま) 神社

「粟島神社」は、鳥取県米子市彦名町にある神社で、少彦名命(すくなひこなのみこと)が祀られています。そして、先日着工した 「彦名の家」 の、氏神様でもあります。

「彦名の家」では、現地での地鎮祭はおこなわず、クライアント様が粟島神社さんに出向かれたのですが、それに倣って私も、着工前のご挨拶に伺いました。

神社は、境港と米子を繋ぐ幹線道路のすぐ近くにあり、江戸時代の干拓工事によって陸続きになるまでは中海に浮かぶ「島」であった、というのは知っていたのですが、これまでずっと前を通り過ぎるばかりで、実際にお参りするのは今回が初めてでした。

社殿は、写真正面に見える鳥居を潜り、そこから高低差38メートル、階段187段を登りきった先にあります。

が、これがまあ、なかなかの高さと段数で、

1回目の休憩、そして、

2回目の休憩をはさんで、

やっとのことで「頂上」までたどり着き、着工前のご挨拶と工事の安全を祈念してきました。

この階段187段、運動不足の中年男にはかなりの苦行でしたが、若者には格好のトレーニングコースでもあるようです。

後日クライアント様に、息も絶え絶えになんとか叶えた参拝についてご報告した際、同じく彦名町にある、米子高専の運動部の皆さんには「ご用達」であることを、バドミントン部OBであるご主人に、当時を振り返りながら教えていただきました。

クライアント様経由でお預かりした二品、鎮め物は掘削の際に建物中央に、お札は敷地全体を見渡せる位置にそれぞれ納められて、現場を見守っています。

竣工 (東津田の家)

東津田の家 は、先日竣工しました。

今回は、既存建物の解体後に寸法と仕様を確定しなければならない工程を含んだ工事進行となり、現地・原寸に基づいた設計の難しさと面白さについて、あらためて学ぶことの多かった数カ月でした。また、資材搬入・搬出のルート、駐車スペース確保などについて、近隣の皆様には多大なご協力をいただきました。本当にありがとうございました。

そして、(今回も^^)工事期間中の現場の皆さんの、「ものづくりに対するスピリットとスキル」に、大いに助けられ、支えられました(ありがとうございました)。そのスピリットとスキルを存分に発揮してもらえるような次の計画とともに、来るべき再会を楽しみにしています。

さらに、建築基準法の申請と運用について、ご指示ご助言をくださった島根県建築住宅センターのT様、ほぼ毎月おこなわれる各業者さんへの支払いに関してご尽力いただいた、JAくにびきのY様など、本計画に関わってくださった全ての「チーム東津田の家」の皆様に、この場をお借りしてあらためて御礼申し上げます。

クライアント様、これより長いおつきあいがはじまります。引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。

その他の写真は、こちら からご覧ください。

続 史上最大の大黒柱

今年初めに地盤改良工事(表層改良)の様子をご紹介した「廻り土間の家」は、建築工事を終え、外構工事の準備に入っています。

今回は、昨年ブログでご紹介した 欅(ケヤキ)の大黒柱 が、建物のどの部分に「納まった」のか、ご紹介します。

大黒柱は上の写真のように、3枚の板に製材されました。この3枚を、建物内のどこに用いるのか、「現物の現場あわせ」をおこなって最終決定とするために、製材所から工事現場へ持ち込んでもらいました。

板は、表面に大きな割れなども見当たらず、柱断面1尺分をほぼ、「幅」として使うことができ、これならばカウンター(天板)として使えそうです。

木工事が終盤戦にさしかかった5月末の日曜日、現場にて、クライアント様、林原棟梁を交えての「現物あわせ」の打ち合わせがおこなわれ、協議の結果、このうちの1枚を電話台の天板に、2枚を玄関収納の天板と側板に用いることになりました。上の写真は打ち合わせの様子を写したものですが、無垢材の特性と特性に沿った加工方法について語る林原棟梁は、(いつも)楽しそうです^^

その後、工程は進んで木工事が完了し、内装仕上げと器具付け、そして竣工前クリーニングを経て、

ホールでは、電話台の天板に、

玄関では、収納の天板と側板に、その役割を移した大黒柱が、あたらしく生まれ変わった姿をみせてくれました。

写真中央の下(と玄関戸枠の下部)に僅かに見える玄関框は、大黒柱と一緒に保管してあった、5寸角の柱(欅)を再利用したものです。

無垢材の天板は、上乃木の家 の、キッチン対面カウンター(銀杏)と座卓(花梨)以来でしたが、これだけのサイズの欅の大黒柱に触れるのは、おそらく次回がいつになるのか分からないくらいの貴重な経験で、これから天板や框は、床板や窓枠などのその他の木材とともに、時間をかけて少しずつ、味わい深い「よい色」となってゆくのでしょう。

残暑お見舞い申し上げます。

梅雨空を見上げることが長かった7月でしたが、梅雨明けするとやはり暑いですね。皆さんのお住いの地域はいかがですか?

予報によると、しばらく暑さはつづくようです。これから外で作業をされる方も、室内の方も、間もなくお盆休みの皆さんも引き続き頑張られる方々も、適度な休息とこまめな水分補給の合わせ技で、くれぐれもどうぞ、ご自愛ください。